【質問】肺炎球菌ワクチンは肺炎にならない予防接種ですか?
【回答】肺炎球菌という細菌が原因で起きる肺炎を予防するものです。肺炎球菌による肺炎は肺炎全体の約1/3です。なので肺炎球菌以外の原因による肺炎にはなります。
肺炎という概念
肺炎は何らかの原因にて肺が炎症を起こしていて、その結果として発熱や呼吸困難などの症状を呈する疾患です。もっとも多い原因は細菌性肺炎といって細菌の感染によって引き起こされるものです。それ以外にも例えば、誤嚥性肺炎といって吐物を吸い込んでしまった肺炎では胃酸などで炎症を起こすともいわれており、細菌性肺炎とは違いますが肺炎の一つです。
肺炎球菌性肺炎
肺炎球菌による肺炎は肺炎全体の1/3を占めます。多いと感ずるか少ないと感ずるかは個人の感覚ですが、何もしなければどの肺炎も予防は困難なわけですから、それからすれば1/3といえども肺炎を予防できるのは画期的だと思います。
基礎疾患
しかし、なにも病気を持ってない人が肺炎になるリスクと、心臓や肺に障害がある人が肺炎になるリスクとを考えると、後者の方が危ないのは間違いないです。なので特に基礎疾患をもっている方には肺炎球菌ワクチンはお勧めです。
市区町村からの助成
2014年前後から市区町村からの助成が始まりました。システムはそれぞれ違いますが、概ね65歳以上で5の倍数の年になる方々が接種対象の事が多いです。詳しくは市役所や保健所などへ。
肺炎球菌ワクチンの将来
現在のワクチンは5年の有効期限ですが、今後永続的に効果のあるワクチンが開発される可能性が高いと思います。それまでは現行のワクチンで予防するようにしましょう。