【質問】尿が泡立つのは糖尿病ですか?
【回答】尿が泡立つこと自体は正常でも起こりえます。泡がずっと消えない場合は蛋白尿の可能性があります。
泡が立つだけは誰でも起こる
勢いよく尿が便器内の水に当たると泡立ちます。これは尿の中の正常成分が表面活性剤の働きをしているからです。しかし、この働きは決して強くないのですぐに泡は消えていくという塩梅です。これは飲み物のラムネなどと同じです。ラムネも泡立ちはしますが、ずーっと泡は立っていませんよね。表面活性剤としての働きが強くないからです。
ビールの泡は長くもつ
尿に蛋白が混ざっていると、通常よりも表面活性の成分が多くなるので、泡が消えにくくなります。先ほどのラムネに対してこちらはビールといったところです。なので、泡が消えにくいことに関しては病気が隠れている可能性があります。
糖尿病は尿に糖が出る病気か
血液中の糖分が多くなりすぎると、いわばあふれ出てくるかの如く尿に糖が出てくるのです。なので、尿に糖が出ていない糖尿病患者さんもいらっしゃいます。そして蛋白についてですが、糖尿病が悪化すると糖尿病性腎症といって腎臓が障害され、尿に蛋白が出てきます。つまり、厳密に言うと尿が泡立つ人の中には糖尿病の人もいるということになりますので、あながち完全否定する質問ではないのです。
比較が難しい
ところが、どの程度で泡が消えるかは泡の立ち具合など色々な要素が含まれますので、比較が困難です。なので、現実的には尿の泡の具合だけでは確実に病気を見分けることは出来ません。
市販で尿検査のキット(テープ)が売っていますので、それを使うことによってきちんと尿糖や尿蛋白を見つけることは可能です。心配な方や、過去に糖尿病もしくは腎臓が悪いと言われたことがある方などで、病院へ行く時間がないなんていう方は使ってみても良いかもしれません。
もちろん、異常がみつかればそれで終わりにせず、医療機関を受診することを忘れないで下さい。